今日は嫌な事があった。些細な嫌な事が重なって最悪の気分だった。

だから、お酒をたくさん買ってきてSNSに写真と共にひとりで宅飲みと投稿した。

それから数時間後玄関チャイムがピンポーンと高らかに音を立てる。ほろよい状態の貴方は

こんな時間に何の用だろうといぶかしみながらインターホンに出ると帽子を深々と被った男性がいた。

男性は「お届け物です。配送ルートの関係で遅くなってすみません」と頭を下げた。

そういえば新作のスカートをネット通販していた気がする。そう思った貴方はパジャマのまま玄関に向かった。

荷物を受け取ろうとガチャリとドアを開けた瞬間、男性に押し入られてその場に押し倒されてしまう。

驚きと恐怖のあまり声が出ない貴方をよそに男性はにこやかに笑いながら帽子を脱いだ。

「こんばんは」と爽やかな挨拶をしてきたのはよく店に来る男、直江渉（なおえ　わたる）だった。

直江は爽やかでにこやかな笑顔を崩さないまま「一人飲みをしていて寂しそうだったから慰めに来た」と言う。

直江の押し入りと共に貴方にとってふたりのストーカーに身も心も犯される悪夢の一夜が始まった――。

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